あなたは「強くなりたい」と思ったことはありますか?
「つらいことや悲しいことがあっても、強ければ耐えられるはず」
と考えているかもしれません。
「怒られても、怒鳴られても、強ければ耐えられる」
「誰かに陰口を叩かれても、強ければへこたれずに済む」
「失敗しても、強ければ乗り越えられる」
と教えられてきたかもしれません。
でも
果たしてこれは本当でしょうか?
心の”強さ”さえあれば大丈夫!…?
強ければOK!…?
実は…
怒鳴られたり、誰かになにかを言われて傷つきそうになった時、失敗してくじけそうになった時、「強さ」よりも強い武器になる、”心の性質”があります
それは…
「心の柔軟性」です!
確かに「強い」ことがチカラになることもあるでしょう。
でも、「強い」を重要視してしまうと、それが負担になって、負荷がかかってあなたを疲れさせ、ストレスが溜まる原因になりえます。
どうしてそうなるのか、というと
「強い」状態を保たなければいけないということは、「気持ちが揺れることは許されない」ということになるからです。
感情、心は揺れるものです。
それなのに強くいることに固執してしまったら、揺れることが許されない、ということになります。
すると、例えば怒鳴られたときの怖いという気持ち、誰かに陰口を言われて悲しいという気持ちを感じることを自分に許すことができなくなって、その気持ちの揺れを無理やり止めたり、無視して、なかったことにしてしまったりします。
そんな風に、感じたこと、気持ちをないがしろにすると、あとからその反動がやってきて、もっと苦しくなってしまうことになります。
そこで、大切になるのが心が揺れても元の位置に戻れるようになること。
心の柔軟性をもつことなのです。
「どういうこと?」
と思った方のために、気持ちの物差しで気持ちの揺れを測ってみることにしましょう。
今のあなたは
「まぁまぁ気分がいい」
という状態だとしましょう。
気持ちの物差しで測ってみたら ↑ の位置にいるとしますね。
その状態から、
上司に怒鳴られて
「もう最悪だ…」
と落ち込んで、つらい気持ちを感じることになったとします。
気持ちの物差しで測ると ↑ の位置まで気持ちが揺れたとします。
その時に「強くいる」ことを選択するとしたら、感じているつらさを無視することしないといけなくなります。
本当は気持ちが「よくない」の方に揺れているのに、それに気づかないフリをして、無理して「よい」方にいるフリをしなければなりません。
でも、本当は気持ちが「よくない」ので、つらさは解消されないまま、あなたの中に残ったままになってしまいます。
本当はこのように心が揺れるような出来事があったときは、自分が感じていること、気持ちをしっかり感じて、癒すことが重要です。
でも、強くいることを重視すると、それができなくなってしまうのです。
心が揺れて、気持ちが「よくない」方に振れているときに、いきなり気持ちを「よい」方にもっていこうとするのはハードルが高すぎます。
このときに大切なことは、無理に「よい」方に気持ちをもっていこうと頑張ることではなく、いかに「ふつう」の状態に戻せるか、なのです。
つらい気持ちを感じる自分、心が揺れることを許して、その揺れを元に戻せる心の柔軟性をもっていれば、「よくない」状態になることも怖くありません。
なぜなら、「よくない」状態になったとしても「ふつう」の状態に戻ればいいとわかっているからです。
「ふつう」の状態に戻すことさえできれば、そこから「よい」の状態に近づけていくのも簡単になります。
「よくない」から「よい」に気持ちを持っていくよりもぐんとハードルが下がります。
「私には心が揺れても元に戻るチカラがある」
心の柔軟性を身につけて、そのことを自分自身でわかっていれば、もう強さに固執する必要がなくなります。
強くいようとしなくても、強いからです。
1本のまっすぐな木の枝は、風が吹いても揺れず、一見強そうに見えますが、力を加えたらポキッと折れてしまいます。
でも、緩やかにカーブした柳の枝は、やさしい風が吹くだけでゆらゆら揺れます。そして一見弱そうに見えます。でも重たい雪が積もっても折れません。
心の柔軟性を持っているということは、柳の枝のような強さを持っていることと言えます。
これこそが本当の強さです。
弱音を吐く日があったっていい。
泣きたいときは泣いてもいい。
「強く」いなくていい。
元に戻れる心の柔軟性があればいい。
心の柔軟性を手に入れると、毎日の生活、仕事、人との関わりの中で起こる出来事をより軽やかに乗り越えられるようになって、自分を信じるチカラが育まれます。
人生のあらゆる面でプラスになること間違いなしです!
これから心の柔軟性を手に入れるために、はじめの一歩として、まずは気持ちが揺れたとき、その自分に気づけるようになりましょう。
そこから気持ちが揺れる自分も許して、癒せるようになって、気持ちをととのえていく…
この流れを積み重ねていくことが心の柔軟性を手に入れることに繋がります。
あなたもここから先の未来に向けて、もっとおだやかに、そして軽やかにいろいろなことを乗り越えていけるよう、心の柔軟性を手に入れていきましょう。
”生きづらさ”を抜け出すカギ
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